国指定重要文化財 足軽長屋を歩く

観光地

新潟県新発田市の観光スポットである足軽長屋は江戸時代から残る現存建造物で国指定重要文化財です。

「国指定重要文化財」と聞くと少し堅苦しいですが、結局は昔の人の住居です。

それが「江戸時代からの建造物」や「当時の下級武士の暮らしぶりがわかる貴重な建物」などの付属情報が付いてくるだけですのでそれほど難しいことではありません。

旧新発田藩の足軽長屋は、全国に下級武士の足軽長屋が現存している貴重な例のため、新発田市へ観光に訪れたら必ず行っておくべきスポットです。

今回はそんな足軽長屋について紹介していきます。

概要

足軽長屋は清水谷という場所に建てられた長屋であったことから別名『清水谷長屋』といわれていました。

江戸時代には4棟の長屋がありましたが、現在は北から2番目の北長屋と呼ばれていた長屋が残るのみとなっています。

足軽長屋は寄棟造りの茅葺き屋根をもつ棟割り長屋です。

棟割り長屋とは?

1棟の家を壁で仕切って複数の住居にしたもののことを指します。

長屋には1棟につき8住居があり、住居人は足軽以下の身分の低い役人で、姓がある人は1人、他の7人は名前のみだったようです。

足軽とは?

戦国時代に農民を徴用した臨時雇いの兵員を足軽と呼んでいました。

江戸時代になると制度化し武士の最下層を形成しました。

足軽長屋を歩く

足軽長屋へは清水園のチケットが必要ですので清水園の受付で購入します。

ちなみに足軽長屋を見学するのであれば、清水園の見学もすることをオススメします。

清水園は藩主の下屋敷(別邸)のため、新発田藩の最上位と最下層の暮らしぶりを比較できるからです。

(江戸時代のヒエラルキーがよく分かるのはなかなか酷なものですが…)

▼清水園の記事はこちらから

チケットを購入し、清水園を見学したら新発田川を渡って足軽長屋へ向かいます。

清水園の入り口から徒歩10秒もかからない場所にあります。

公開されている足軽長屋は8住居の内、1住居のみで、入口から最も近い位置の部屋です。

24間(1間≒1.8m)を8住居で割っているので1住居あたり3間(およそ9坪)です。

間取りはそれぞれバラバラですが、玄関の土間と囲炉裏のある板の間、炊事場、畳敷き2部屋という構成はどの部屋も共通です。

こうなってくるとほとんど一般庶民の住居と変わりなさそうですね。

▼土間から見た板の間

▼炊事場

▼畳の部屋

▼足軽長屋外観

茅葺き屋根が低く垂れ下がり、土壁の下見板張り式で、開口部の少ない窓は風通しも悪く、とても生活環境が良いとは言えなかったようです。

ちなみに正面玄関は清水園側を向いています。毎日大名庭園を見る下級武士の暮らしとは中々きついものですね。。。

おわりに

足軽長屋の見学時間は10分程度です。

清水園とあわせても40分くらいですので、新発田市の観光の際には立ち寄られてみてはいかがでしょうか?

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